ニホンゴの難しさ~弁護士からみて 第1回「させていただきます」
2016/09/26
弁護士は、日々日本語に悪戦苦闘しています。その使う1行1文字で裁判の勝敗が決まると言っても、、、これはカゴンでした。
ただ、行政文書や「それなりに」正確な文書を日々見書きする立場として、語法やニュアンスを含め、気を遣っています(このブログ等のように非公式なときには全く気にしていませんが、それはご容赦を)。
弁護士として日常的にあるのが、電話対応。会社さんに電話をすると、
「本日、社長はお休みさせていただいております」
と対応されることもしばしば(たぶん居留守です)。
でも、この「させていただきます」には、なんだか違和感あり。
調べてみると、①相手方等の許可を受けて、②そのことで恩恵を受ける場合などに使うとされています(文化庁の答申)。
私は別に社長に休みを許可したわけではないので、「させていただいております」と言われてもねえ、という印象です。
ただ、悪い印象はありません。むしろ、電話口で「僕なら休みにしておいて」という声が聞こえる方が、、、
もっとも、気にする方は気にするという噂ですので、過剰な敬語にはご注意を。