法律雑学その3~「明日晴れる!」と毎日言い続けてはいけない!?
2014/08/15
弁護士の神尾です。
昼も夜も灼熱地獄、子どものころはこんなに暑かったっけと途方に暮れる日々、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
靴を飛ばして表だったら晴れ、なんていう遊びをしたのは、一体いつのころだろう。
あのころは蝉の声がうるさく、友達と汗びっしょりになって走り回り、扇風機の前で麦茶を飲む・・・そんなことは今は昔。冷房の中でないと生きられない身体になってしまいました。
そんなこんなで今日は天気予報の話。
さて、みなさまの中には、SNS(twitter、LINE、facebookなどなど)、ブログをやっている方も多いと思います。
子どものころの靴飛ばしが懐かしくなり、毎日「靴飛ばし結果の写真」を投稿し、明日の天気を予想し続けたとしたら・・・その書き込み、実は違法かもしれません。
気象業務法なる法律があります。
気象業務法17条1項 気象庁以外の者が気象、地象、津波、高潮、波浪又は洪水の予報の業務(以下「予報業務」という。)を行おうとする場合は、気象庁長官の許可を受けなければならない。
そうです、天気予報にも許可が要る場合があるのです。
どんな場合に許可が要るかというと、気象予報を「業務」として行う場合、つまり反復継続して天気予報をする場合です。この場合、仮に無償であっても、反復継続があれば「業務」になります。
なお、この「予報」という概念も難しいですが、要は単なる「自分の中での予想」にとどまらず、外部に広く発表する場合と考えてください。
そうすると、twitterなどで毎日明日の天気予想を書き込んだ場合は、
「毎日」書き込む→業務に当たりうる
「twitterなどに」書き込む→発表していることになる
ので、許可なく書き込んだら違法になってしまう場合がある、ということになります。
まあ、暑い暑いと言い続けていると何だか余計暑くなりますし、風鈴の音でも聞きながらやり過ごすのが一番です。
さてさてビールを冷やしておこう。